開発品種

①瀬戸ジャイアンツ / SETOGIANTS

1979年に交配、「グザルカラ×ネオマスカット」の実生から選抜した品種です。
9月上旬に成熟する黄緑色のマスカットで、種なしで皮ごと食べることができる日本で最初の品種となりました。
果汁はやや少なめながら、パリッとした独特の歯ざわりと旨味が従来のぶどうとは異なり、その食べ易さもあって国内外で広く栽培されるようになりました。
市場では緑系の房が主に流通しますが、木成りのまま完熟させると外観は柔らかな黄色になり、弾ける食感は薄れるものの濃厚な甘味を持つという顔を見せてくれる当研究所の代表品種です。

②ハイベリー / HIBERRY

1977年に交配、8月上旬に熟成する品質極上の黒色マスカットです。
交配品種が落札の為不明ですが、瀬戸ジャイアンツの兄弟種ではないかと思われます。
粒は巨大でイチジク型、淡いマスカット香があり、皮のまま食べられる種無しぶどうで、昨今人気が出てきましたが、完熟すると落粒しやすいことから栽培が難しく市場にはなかなか出回ることがありません。
また、生食だけでなく、冷凍果にしても鮮やかな色合いとしっかりした味わいを保つことができるので、スイーツ等の加工品にも多用されるポテンシャルの高い品種です。

③マスカットデュークアモーレ / MUSCUT DUKE AMORE

1983年に交配、「マスカットオブアレキサンドリア×ブラック三尺」の実生から選抜した品種です。
8月下旬から成熟する赤色系の種無し高糖度のマスカットで、早期加温する施設(ハウス)で栽培すると迫力のある大粒になります。(当所実績)
皮のまま食べると、口の中ではじけるような歯ざわりと共に、優しいマスカット香が広がります。種無し処理がややし難い品種であると共に、成熟期の夜温が高いと赤色があまり出ずに黄緑色の美しいマスカットとなります。こうした外見の個体差があるのもこのぶどうの特徴です。登録申請名は「マスカット甘太郎」、花澤ぶどう研究所が誇る秀作品種の一つです。

④涼玉 / RYOUGYOKU 

1979年に交配、「セイベル1910号×ネオマスカット」の実生から選抜しました。
房長は大きくても15センチくらい。粒長も1粒2~3センチ位の小粒のロケット型。
8月上旬に黄緑色に熟成する種無し品種です。
 
※ 栽培量が少ない為、単品での販売はしていません。
※ 成熟期に詰め合わせに入る場合があります。

⑤ブラック三尺 / BLACK SANJYAKU

1977年に交配、「紅三尺×グザルカラ」の実⽣から選抜しました。
9⽉中旬に成熟する⿊⾊系のマスカットで、種有り、種無しのどちらでも栽培可能。房⻑は30〜90cm。重さは1kg前後〜3kg位になるので、その姿は迫⼒⼗分てす。
昨今では、観賞用やサプライズに使われることが多いのもこのぶどうの特徴ですが、市場にあまり出回っていない希少なぶどうです。
 
※ 栽培量が少ない為、単品での販売はしていません。
※ 成熟期に詰め合わせに入る場合があります。

⑥備前ゴールド / BIZEN GOLD

1977年に交配。交配種は落札の為不明。ハイベリーの兄弟種ではないかと思われます。
9⽉中旬に成熟する⻩緑⾊の種無しマスカットで、楕円形の粒が特徴的なぶどうです。
香りはないものの甘く特有のコクがあります。
市場にあまり出回っていない希少なぶどうです。
 
※現在販売はしていません。