2月初旬の研究所だより
はじめに

寒い寒いと言いながらも、庭の小梅は早くも開花が始まり、白木蓮は蕾がかなり大きく膨らんでいます。 琵琶の花に群がっていたミツバチは、ここ2・3年姿を見なくなりました。かすかな羽音が聞けなくなって 寂しいものがあります。『そういえば、「ツグミ」は来ていたけど、「メジロ」も「しじゅうがら」も姿を 見せませんよ!』と、主人と恵子が話していました。

新型インフルエンザの影響で、2010年はスタッフ全員集合の出来ないまま作業開始となりました。
一日の流れ
@出勤時刻9時半(冬時間)
早く来られた方から手分けをして、ハウス内外を清掃。手洗い場・トイレなどのタオルの交換。ミーティング場所の整頓。 ゴミの始末や洗濯物の始末。トイレットペーパーやゴミ袋の補充・・・。 気がついたところをいつもきちんとして下さって有難い事です。

Aミーティング開始9時35分
やっと間に合うかどうかで高齢者2人がハウスへ!主人から作業の予定が話され、どこで何をするかが決まり一斉に動き出します。

B11時水分補給
作業の内容と天候にもよりますが、一応皆さんで水分補給をします。コーヒー・緑茶など好き好きで。

C12時昼食
2・3の方はご自宅へ食べに帰られます。私達は家の中へ入るのが億劫で、ハウスでお弁当です。主人は「助六寿司」が大好きで 良くリクエストしています。私は麺類が多いです。会計係の方にいつも買ってきて頂きます。娘か孫かといった年齢の若い方々に 頼って・・・。

D13時作業開始
午前中の仕事が済んでいたら次の作業にとりかかります。皆さん気持ちよく要領よくされるので助かります。

E14時50分
後片付けとお茶の時間をとって終了。幸いなことに、隣接している幼稚園の下校時刻が14時半(音楽で分かります)小学校の 下校時刻も、先生方のマイクの声が聞こえます。掃除の時間・給食の献立まで聞こえて話題が豊富です。まるで学校に勤めてい るかのごとく・・・・・(^0^)
作業内容
@剪定作業
自宅は、裏庭の桃やりんごや李・梨と主人が少しずつ始めていたので、ぶどうは2号から始めて、レインカット⇒1号北⇒3号⇒4号⇒1号南の順に済ませました。

パチンパチンとスタッフ皆さんのハサミの音が、とても軽やかで心地よく響きました。少しずつ枝の伸ばし方を『長梢』から『短梢』に変えて来たのと、主人から詳しく資料で説明を聞いて、理解出来てからしたのとで、約10日間で終了。江尻は応援に来て下さった黒田さんの お陰で3日ばかりで済みました。有難い事でした。

自分が考えながら切ってみると、不思議に「今度芽が出る時にどうなるだろうか?」と心配になります。迷った時にはお互いに「どうしたらいい?」「これはいらない枝よなあ?」などと、理屈も考えるようになれました。

野上さんも「見直しをするのも大切だから・・・。」と、その方法を教えてくださいました。なかなか実技は一朝一夕に身につきませんが、3年間の積み重ねがだんだんものを言うようになって来ています。萌芽が楽しみです。
A剪定枝の始末
ア)穂木をとる    
穂木にする枝は、剪定した枝の中から、隋が小さくて肉の厚い充実した枝を探して除けます。品種ごとに束にしてくくり、3月まで切り口を水につけて保存しておきます。台木の太さと合わせるので、太すぎても細すぎても駄目です。なるべく真直ぐな枝を選びます。 今のところ「瀬戸ジャイアンツ」と「ハイベリー」「MDアモーレ」「ブラック三尺」などの穂木を取っています。  

イ)破砕する(チッパーで)
以前は枝を焼いて灰にしていましたが、市街地区域になった現在は、落ち葉を焚いてもすぐ通報されます。農業がしにくい世の中になりました。破砕した枝は堆肥にしますが、どうしても太くてチッパーにかからないものもあり、江尻の第二ハウスのご近所の田で、焼却させていただいております。居住地区ではありませんが、地区の皆様にお力添え頂き感謝しております。
その他
@誕生会(題府さんおめでとう!)
一番若いスタッフ。今年1年生になる坊ちゃんが一人おいでです。しっかり仕事を覚えて   クールな一言はなかなか冴えています。先生もたじたじ?自分で不思議な事は納得いくまで   ネットで調べたり、分かるまで尋ねたり几帳面で
A外国からの珍客
ア)中国(上海近郊)から6名
すでに「瀬戸ジャイアンツ」を植えて、栽培をされている方々が上海交通大学の先生に連れられてお見えになりました。苗木は我が家から出たものではありませんが栽培技術を勉強したいと。育種をされておられる方もあり、財力もさることながら栽培面積には驚かされました。6ha〜20haという広大さ!熱心に質問され写真もしっかり写して帰られました。主人は元気な間に行って見たそうでした。  
イ)トルコから2名    
カッパドキアの市長さんとその近郊の大学教授が、県内在住のトルコの方と一緒に見えました。「瀬戸ジャイアンツ」はカッパドキアでも出来るかと聞きに見えたようです。 言葉の壁はどうにもなりませんが、教授は山形県に4年間在住した経験がおありで 日本語が少しお出来になり、正座されていました。野上さんが「つるし柿」、林君が「蓬餅」を持ってきてくださっていたので、大喜びされました。 「1月中に蓬餅を食べておくと、夏が乗り切れる。」という言い伝えがあるそうで、みんなで頂いたので元気に過ごせるでしょうか?1月31日ギリギリセーフでした。